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2026.08.16

意志が弱いから、先に大会に申し込んだ。

私が走り始めたきっかけは、仲間から誘ってもらったハーフマラソンでした。

よく行く居酒屋の仲間たちで、

「みんなでハーフマラソンを走ろう」

という話になったのです。

当時、体重は90キロ近く。

「いや、絶対無理でしょ」

と正直に思いました。

それまで、まともに長距離を走ったこともありません。

それでも、居酒屋のマスターや常連さんたちも走るということで、なぜか私も申し込んでしまいました。

振り返ってみると、あのときの**「先に申し込んでしまった」**という選択が、その後の私を大きく変えることになります。

目次

  • 人生最長、7キロ

  • 居酒屋に行くと体重計が待っていた

  • 「またリバウンドするのを楽しみにしています」

  • 意志ではなく、逃げられない仕組みをつくる

  • 5月、マラソン大会がない

  • エントリーすれば、みんなレギュラー

  • 準備してからではなく、先にスタートラインをつくる

人生最長、7キロ

マスターや仲間たちは、練習にも付き合ってくれました。

神宮外苑や多摩川の河川敷を一緒に走りました。

頑張って走って、最長7キロ。

それまでの人生で、一度に5キロ以上走ったことがほとんどなかった私には、かなりしんどい距離でした。

大会までの間は、とにかく体重を減らそうと、パーソナルジムへ行き、プールで泳ぎ、エアロバイクやクロストレーナーにも乗りました。

このとき身体を変えるきっかけをつくってくれたのが、以前の記事にも書いたパーソナルトレーナーの方です。

クロストレーナーをやりながら、アニメ版の『キングダム』を観て、感動して泣きながら運動していたこともあります(笑)。

そして迎えたハーフマラソン。

13キロくらいから、脚がほとんど動かなくなりました。

本当にしんどかった。

それでも、なんとか21.0975キロを完走しました。

私にとって初めての、大きなスタートラインでした。

居酒屋に行くと体重計が待っていた

走り始めるきっかけをくれたのは仲間たち。

身体を変えるきっかけをくれたのはパーソナルトレーナー。

そして、ダイエットを続ける環境をつくってくれたのが、居酒屋のマスターでした。

ダイエットを始めてから、お店に行くとなぜか体重計が用意されていました(笑)。

「ちゃんと減ってる?」

飲みに来たのか、体重を測りに来たのか分かりません。

マスターと私のどちらが体重を減らしたかまで、見えるところに晒されていました。

逃げられません(笑)。

でも、そんな環境のおかげもあって、少しずつ体重は落ちていきました。

今振り返ると、この頃から私は無意識のうちに、自分の意志だけに頼らない方法を学んでいたのかもしれません。

「またリバウンドするのを楽しみにしています」

ハーフマラソンを完走して、少し安心していた頃。

マスターの息子さんから、愛情たっぷりに言われました。

「また前回以上にリバウンドするのを楽しみにしています(笑)」

確かに、その可能性は十分にありました。

私はそれまで、何度も痩せてはリバウンドしてきたからです。

でも、今回は戻りたくない。

そこで考えました。

次の目標を、先につくってしまえばいい。

3か月後の2月のマラソン大会に申し込みました。

完走できるかどうかは分かりません。

でも勢いで、3月も申し込む。

4月も申し込む。

毎月大会があれば、さすがにリバウンドしないだろう、と。

意志ではなく、逃げられない仕組みをつくる

この頃から、私のやり方が少しずつ決まってきました。

「頑張ろう」と決意するのではなく、「やらざるを得ない状況」を先につくる。

大会に申し込んでしまえば、練習しなければならない。

だから走る。

シンプルです。

「よくそんなに練習できますね」

と今でも言われることがあります。

でも、自分では逆だと思っています。

私は、意志が強いわけではありません。

むしろ意志が弱いから、先に予定を入れる。

自分の意志を強くしようとするのではなく、意志が弱くても続けられる仕組みをつくる。

それが、自分には合っていたのだと思います。

ところが、ひとつ問題が起きました。

5月、マラソン大会がない

暖かくなると、近場のマラソン大会が減っていきます。

「5月からどうしよう」

と思っていたところに、また新しい出会いがありました。

トライアスロンをやっていた先輩です。

その先輩から、

「マラソンより、トライアスロンの方が楽だよ」

と言われました。

今考えると、なかなかすごい勧誘文句です(笑)。

でも私は、また先に申し込みました。

5月のトライアスロン。

まだ一度も完走していないのに、6月も。

7月も、8月も、9月も。

さらに10月には、少し距離の長いミドルディスタンスまで申し込みました。

11月からは、またマラソン。

その先には、アイアンマンまでエントリーしました。

とにかく、先にエントリーする。

気づけば、それが私のやり方になっていました。

エントリーすれば、みんなレギュラー

マラソンやトライアスロンを続けているうちに、もう一つ、自分がこの競技を好きな理由に気づきました。

エントリーすれば、自分の意思でスタートラインに立てることです。

私は高校、大学と野球を続けました。

でも、大学ではレギュラーになることができませんでした。

どれだけ練習しても、試合に出られるとは限らない。

スタートラインに立てるかどうかを、自分だけでは決められない世界でした。

でも、マラソンやトライアスロンは違います。

速い人も、遅い人も。

初めての人も、何十回も出ている人も。

エントリーして、その場所まで来れば、同じスタートラインに立てます。

エントリーすれば、みんなレギュラーです。

もちろん、その先に何が待っているかは分かりません。

完走できないかもしれない。

思ったような結果が出ないかもしれない。

それでも、

スタートラインに立つことは、自分で選べる。

あのスタート前の、なんとも言えないワクワク感が、私は今でも大好きです。

準備してからではなく、先にスタートラインをつくる

最近、これはスポーツだけの話ではないと思うようになりました。

行ったことのない研修に申し込んでみる。

「自分なんかが行っていいのかな」と思う交流会に参加してみる。

会ってみたい人に連絡してみる。

やってみたいことに手を挙げてみる。

私たちはつい、

「準備ができてから」

「自信がついてから」

「もう少し勉強してから」

と思ってしまいます。

でも、それではいつまでもスタートラインに立てないことがあります。

私も、完走できる自信があったからマラソンやトライアスロンに申し込んだわけではありません。

順番は逆でした。

申し込んだから、完走するための自分になろうとした。

自信がなくてもいい。

できるかどうか分からなくてもいい。

意志が強くなくてもいい。

少なくとも、

エントリーする権利は、自分にある。

まず、申し込んでみる。

すると、その瞬間から未来の予定が変わります。

予定が変われば、行動が変わる。

行動が変われば、少しずつ自分も変わっていく。

私の場合、90キロ近かったときの最初のエントリーが、想像もしなかった場所まで私を連れてきてくれました。

あのときは、ハーフマラソンを完走することだけで精一杯でした。

その先に、マラソンやトライアスロンを続けている自分がいるなんて、想像もしていませんでした。

人生も、きっと同じなのだと思います。

準備ができたら挑戦するのではなく、先にスタートラインをつくってしまう。

その一歩から、自分で選んだ道が始まるのかもしれません。

みなさんは今、

「準備ができてから」

と、スタートラインに立つのを待っているものはありますか。


becoming lab|自分で選んだ道

会う。整う。更新する。

誰かの人生の途中を聴きながら、自分自身のこれからを考える場所を、東京・神田でつくっています。

https://becominglab.life/

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