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2026.08.18

家族を幸せにするために働いていたのに、家族との時間がなくなっていた。

「35歳で経営者になる」

当時使っていたガラケーの画面に、毎日そう表示されるようにしていました。
そのために、転職もしました。
簿記を勉強し、法務を勉強し、ITを勉強し、資格を取りました。
圧倒的な成果を出すことが、昇格への道だと信じていました。
家庭との両立よりも、取締役になること。
昇格することが、目的でした。

昇格した日、妻はそれほど喜んでいなかった

目標は達成しました。
35歳になる直前で、経営者になりました。
その日、妻はきっと喜んでくれる。
そう思っていました。
でも、いま思い返すと、妻はそれほど喜んでいなかったように思います。
そのときの私は、深く考えませんでした。
そして数年後、取締役からさらに昇格したときのことです。
今度こそ、喜んでもらえるのではないか。
そう思って報告しました。

むしろ、悲しまれました。

ますます家族との時間が減るのではないか、と。

「間違っているのは、妻のほうだ」

正直に書きます。
そのときの私は、こう思っていました。
昇格して、少しでも良い暮らしができることが、家族の幸せなんじゃないのか。

それが分からない妻のほうが、理解が足りないのではないか。

自分の価値観が正しいと、疑っていませんでした。
家族のために働いているのだから、家族は喜ぶはずだ、と。
でも、妻が望んでいたのは、暮らしの水準ではありませんでした。
一緒にいる時間でした。
そのことに気づくまでに、私はさらに何年もかかりました。


いつのまにか、入れ替わっていた

仕事は面白い。
頑張れば結果が出る。
結果が出れば、また次の目標ができる。
必要とされることも嬉しい。
気づけば「家族のために仕事を頑張る」が、「仕事で成果を出すこと」そのものにすり替わっていました。
仕事を頑張ったことを後悔しているわけではありません。
得たものは本当にたくさんあるし、今でも仕事は大好きです。
ただ、何かを一生懸命やっていると、ときどき「何のために始めたのか」が見えなくなることがあります。
ダイエットでも、経営でも、人生でも、同じなのかもしれません。

「家族と仕事、どちらが大切ですか」

以前の私なら、この質問に困ったと思います。
でも今は、問いそのものが違うと思っています。
どちらかを選ぶ話ではありません。
家族との時間。仕事を通じて誰かの役に立つこと。仲間と挑戦すること。健康でいること。自分が成長すること。
どれか一つを手に入れれば幸せになる、というものではない。

仕事は人生の目的ではなく、私を幸せにしてくれる大切なものの一つ。

そう考えるようになってから、仕事への情熱がなくなったかというと、むしろ逆でした。
人生そのものが充実すると、仕事にもいい状態で向き合えるようになりました。
仕事を小さくする必要も、家族のために挑戦を諦める必要もありません。
全部を大切にする方法を考えればいい。

大切だと思っているだけでは、大切にしたことにならない

もう一つ、気づいたことがあります。
「家族が一番大切です」と思っているだけでは、家族を大切にしたことにはならない、ということです。
大切なら、時間を使う。
話をする。
一緒に出かける。
相手が何を考えているのかを聞く。
自分の考えていることも伝える。
仕事では、大切な案件ほど先に予定表に入れます。
会議も、商談も、出張も、先に押さえる。

だったら、家族との時間も同じでいい。

自分が本当に大切だと思っているものに、自分の時間を使えているだろうか。
これは今でも、ときどき自分に問いかけています。

今も、できているわけではない

今でも仕事に夢中になりすぎることはあります。
予定が仕事ばかりになることもある。
家族に言われて気づくこともあります。
だからこれは、「私は変わりました」という話ではありません。

今も練習中です。

ただ、以前と一つだけ違うのは、立ち止まって「何のために?」と考えるようになったことです。
何のために働くのか。
何のために挑戦するのか。
誰と、どんな人生を送りたいのか。
かつての私は、ガラケーの画面に目標を表示して、そこへ最短で行こうとしていました。
目標を持つこと自体は、間違っていなかったと思います。
ただ、その目標が誰のためのものだったのかを、確かめないまま走っていました。
全部を完璧にはできないけれど、自分が大切だと思うものを、本当に大切にする人生を選びたい。
今は、そう思っています。
みなさんは、自分が大切だと思っているものに、時間を使えていますか。

becoming lab「自分で選んだ道」 https://becominglab.life/



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